有給、全部使い切れていますか?
厚生労働省の調査によると、日本の有給休暇取得率は約60%。つまり平均的な会社員は、毎年付与された有給の4割を使わずに捨てている計算になります。
「仕事が忙しくて」「周りが取っていないから」「取りにくい雰囲気で」——理由はいろいろあるかもしれません。でも、使わなかった有給は原則2年で消滅します。消えるだけならまだしも、それが「損失」としていくらになるか、計算してみたことはありますか?
使わないと「消えるだけ」ではない——損失を計算してみると
月給25万円の会社員の場合、日給は約12,500円(1か月の営業日を20日として計算)。
年間20日の有給が付与されて、そのうち8日(40%)を使わずに消滅させると、年間で約10万円分の権利を捨てていることになります。これが10年続けば100万円、30年のキャリアなら300万円以上です。
給与として受け取らず、休みとしても使わず、ただ消える——それが「有給を使わない」ということの正体です。
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有給を消化しにくい理由あるある
わかっていても取れない、という人は多いです。よくある理由を整理してみます。
「忙しくて取るタイミングがない」 これが一番多い理由です。でも逆に言えば、「暇になったら取る」は永遠に来ません。計画的に先に押さえるほうが現実的です。
「周りが取っていないから取りづらい」 同調圧力は確かに存在します。ただ、有給は労働者の権利であり、会社側が正当な理由なく拒否することは原則できません。
「いつでも取れると思っている」 有給には2年の時効があります。入社2年目以降は、古い有給から順番に消滅していきます。「いつか取ろう」は、実は期限付きです。
退職前に有給を全部消化する方法
転職・退職を考えているなら、残った有給を全部消化してから辞めることをおすすめします。
基本的な流れ:
- 残有給日数を確認する(給与明細・社内システム等)
- 退職希望日から逆算して有給消化期間を計算する
- 退職の申し出と同時に、有給消化の意思を伝える
法律上、退職時の有給消化は認められています。会社に「有給は捨ててください」と言われても、従う義務はありません。
残日数と退職日から逆算して、有給消化のタイムラインをシミュレーションしておくと、交渉もスムーズになります。
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日本の職場で有給を取りにくくなった背景についても知っておくと、判断の材料が増えます:サービス残業はなぜ当たり前になったのか
まとめ
有給休暇は「余裕があれば取るもの」ではなく、すでに働いた対価として得た権利です。使わなければ、その価値はそのまま消えます。
年間の損失額は人によって異なりますが、自分の数字を一度確認しておくことをおすすめします。知った上で選択するのと、知らないまま消えていくのとでは、大きな違いがあります。
